星と猫の数学

私を退屈から救いに来た、夢のヒーロー

Cutie Honey Universe 第6話「あなたの幸福を祈る」

ハニーの通う聖チャペル学園が直接狙われました。

薔薇状の爆発を起こす爆弾(空間をねじ曲げる効果がある様子)で次々と生徒や教師達が死んでいく様は、グロ描写こそ無いもののかなりエグい。そして学園が襲われる展開は原作やアニメ1作目でもあった展開であり、親友である夏子が死んでしまう展開が見られたのですが、今作ではその代わりと言わんばかりに番長の直子がハニーをかばって死んでしまいました。

父親だけでなく学園の仲間達まで失い、悲しみと憎しみを背負ってパンサークローの壊滅を改めて決意する、実に永井イズム溢れるストーリー。この物語の結末がどうなるか、非常に楽しみです。

ゲゲゲの鬼太郎 第7話「幽霊電車」

いずれの年代でもアニメ化された*1『幽霊電車』の話が6期でもアニメ化されました。

「妖怪や幽霊の存在を信じない人間が鬼太郎に暴力を振るい、その報復として幽霊電車に乗せられ恐怖を味わう」というプロットはどのアニメでも概ね同じでしたが、時代によってアレンジが入っています。今作では対象となった人間が世相を反映してブラック企業のワンマン社長となっていました。しかも多くの部下があまりのブラックぶりに自殺しており、更に死んだ部下の怨みから事故死に見せかけられて殺された浮遊霊になっていたというオチ。死んでもなおそれを(当人にとっては突然の事だったとはいえ)認められず、鬼太郎によってようやく自覚したもののあまりに多くの恨みを買ったために地獄行き、鬼太郎の言う通り『因果応報』な末路を迎えました。

そしてそんな事故現場を心霊写真として撮ってしまった女子高生が、その恐ろしさから鬼太郎に相談を持ちかけたという後日談もあったものの、冒頭でいじめを行っていた旨を友人達とメッセージアプリでやりとりしていた描写もあり、彼女もまた同じ様な目に遭う可能性を示唆していました。真に恐ろしいのは人間なり。

背筋を凍らせる様なストーリー運び、妖怪よりも恐ろしい人間の怨み、6期で度々描かれたり示唆している人間の醜い心、どれを取っても今回は素晴らしい出来でした。日曜の朝に放送するものではない? むしろ今の時代だからこそこういう話は必要ですよ、ええ。

*1:1期の直接の続編で話の重複を行わなかった2期を除く。

スーパーヒーロータイム

HUGっと!プリキュア 第15話「迷コンビ…?えみるとルールーのとある一日」

ルールーが野乃家のために(自分でも理解出来ない申し出をして)セールの卵を買いに行く途中、『キュアえみ~る』と名乗る少女と遭遇、騒動に巻き込まれます。名前からもわかる通り、以前にも登場したえみるが、自身の目の前で活躍したプリキュアに憧れてプリキュアの姿を真似、以前からの(過剰な)安全啓蒙を加速させていました。追加プリキュアじゃないよ!

前回の予告の時点で予感はしていましたが、今回は登場人物の大半がキャラ崩壊するレベル+ネタ要素が多すぎて書くには時間が足りないほどのバカ回でした。とはいええみるの歌に惚れ込み今まで以上に感情的になるルールーや、えみるが抱える「令嬢故に家族(主に兄?)から令嬢らしくしろとプレッシャーをかけられている」悩み等、目を見張る展開もありました。特にえみるが本物のプリキュアでなくても街の危機を放っておけないと飛び出していった様は、(ルールーの指摘の通り無謀ではあるものの)彼女がプリキュア達に負けないレベルで強い心を持った子だと再認識するほどカッコよく見えました。

プリキュア3人だけでなく、周囲の人物からも影響を受けていくルールーのキャラ崩壊姿は、やはり(プリキュアになる展開ではなくとも)味方になるフラグを着々と立てていっているように見えますね。

仮面ライダービルド 第35話「破滅のタワー」

かずみん、状況にかこつけてみーたんと急接近しようとする。龍我の身体を乗っ取ったエボルトが再度パンドラボックスを奪取、更にフルボトルを後1本という所まで揃え戦兎達と戦います。

ブラッドスターク時代にも言っていましたが、エボルトは科学に対して悲観的(というか人を堕落させるもの)な考えを持っている様子。それを否定し科学こそが人間を発展させると対立するのが戦兎。しかし戦兎もまたエボルトの思惑で動かされているので皮肉にしか見えないのが悲しい。

それにしてもエボルトが表立ってきたのに反比例して、それまでの実質的な黒幕だった難波重工がほとんど何も出来ないままかませ犬状態……まあ全て(後から判明した)エボルトの手の平の上だったのだから当然ではありますが。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 第14話「はりめぐらされた罠」

幼稚園の遠足(予定)先で奇妙な声が聞こえるという通報を受けて国際警察が動きます。しかしそれはギャングラーの罠であり、圭一郎が危機に陥りました。

パトレンジャーが躍進してきたとはいえ、まだまだ世間ではルパンレンジャーの方が人気が高い様子。とはいえ(今回判明した)子供好きの圭一郎は国際警察としてのメンツよりも子供達のために奮闘するので、その辺りはさすが警察の鑑ですね。今回は警察官を志した理由である彼の過去も明らかになり、ますます好感度が上がります。

その一方で今回の怪人が自信の功績を間近で見せるためにドグラニオを呼び出していました。しかし国際警察を追い詰めたにもかかわらず計画は失敗、怒ったドグラニオがたった一撃で両者に多大なダメージを与えるというボスらしい強大な力を見せました。以前には俗っぽい一面も見せていたものの、やはりギャングラーのトップに立っているだけあってその力は強大なようです。

ルパン三世 PART5 第6話「ルパン対天才金庫」

とある兄弟が借金を返すために思いついた起死回生の策、それは「脳力が0でないと開けられない金庫」だった、という話です。

第5期は話ごとに作風をガラッと変えるという実にバラエティ豊かな内容にするとの事で、5話までの『エピソード1』は「現代的な要素を盛り込んだルパン」、今回の6話は「昭和TVシリーズのようなコミカルなルパン」となっています。ご丁寧に作画や演出や舞台となる場所だけでなくルパンのジャケットの色も変え、ルパン一味の性格も若干異なります*1

作品毎に雰囲気が異なるというのは長期シリーズの宿命ですが、今作はそれ(とルパンのキャラクター)を逆手にとって「今まで積み上げてきたものを全肯定した作品を作る」というスタッフの意気込みを感じられます。エピソード1のスタイリッシュで頭の切れるルパンもいいですが、昭和の雰囲気たっぷりな今回のルパンもまた楽しい。懐古主義ではない。

*1:特に顕著なのが不二子で、エピソード1ではルパンと大人な関係を臭わせる妖艶な雰囲気を出していましたが、6話ではルパンに信頼を寄せているヒロインという立ち位置になっています。

新幹線変形ロボ シンカリオン 第18話

次第に苛烈になっていく戦いに備え連携を想定した訓練を行うものの、リュウジのスキルが頭一つ飛び抜けているため(&他の運転士のように格闘・運動系のスキルを持たないため)に連携出来ないハヤト。リュウジに追いつくために仲間の力を借りて特訓するも、敵はついに漆黒の新幹線そのものを出撃させ、『ブラックシンカリオン』として立ちはだかりました。

ようやくリュウジの背負うものに焦点を当てた話が展開されてきました。年長者という事も含めて強い責任感故、未だに溝のあったリュウジとの関係が改善されるのでしょうか。