星と猫の数学

私を退屈から救いに来た、夢のヒーロー

キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第1話「人を殺すことができる国 -Jungle's Rule-」

電撃文庫の代表作が一つ『キノの旅』の2回目のアニメ化です。自分は読んだ事がないし1回目のアニメも見ていなかったので、この作品に触れるのはこれが初めてになります。とうの昔に完結してるのかと思ったら、まだ続いていて驚いたのは内緒。

毎回タイトル通りの国を訪れるようですが、1話目から殺伐としてる……と思いきや、奇妙なほどに国の中の雰囲気は普通。店のカウンター奥には猟銃が置いてあったり、老婦人のバッグの中に拳銃が忍ばせてあったりするものの、それ以外は本当にのどかな雰囲気。どういう事かと思ったら――なるほど。

「人を殺す事が法的に禁じられていない」は「人を殺しても許される」ではない。故に殺人を犯した者、殺人を犯そうとする(した)者は、住人達から「殺される」。その形でこの国は平穏無事なのですね。ネガティブに考えるとそんな平穏は絶対に出来ないのですが、おそらく住人達の信頼が非常に深く強いのでしょう(ここもネガティブに考えると、互いに監視しあっているというどす黒さが平穏に見えているだけかもしれませんが)。現実だとこうはいかない。