伊藤潤二『コレクション』 第6話「No067 隣の窓/No123 緩やかな別れ」
No067 隣の窓
引っ越した先の隣家にまつわる話。昼間は鍵がかかってて不在らしいが、夜になるとどういうわけか窓を開けてこちらに向かって不気味な女性が呼びかけてきます。しかもその女性は何とかして部屋に入ろうとしてくるという、文字通り迫り来る恐怖を描いていました。
最終的にどうなったのかは明示しませんでしたが、隣の家の『窓』が迫ってきている画で締められました。もしかすると、家そのものが……?
No123 緩やかな別れ
幼い頃から『父の死』を夢に見る女性が嫁いだ先は、先祖達の『像』が現れる一族でした。彼女は最初こそ戸惑いはしたものの、結婚生活を続けるうちに慣れていき、夫の家族に献身的になるも、夫の両親はよそよそしい。そんなある日、夫が浮気している所を目にしてしまい、問い詰めた時に驚くべき事実を知ってしまいます。
この話はホラーではなく、心霊を扱った切ない物語でした。それこそ『世にも奇妙な物語』で扱っていてもおかしくないような。何より主人公が報われないのが悲しい。