星と猫の数学

私を退屈から救いに来た、夢のヒーロー

スーパーヒーロータイム

キラキラ☆プリキュアアラモード 第48話「さいごの戦い!世界まるごとレッツ・ラ・まぜまぜ!」

エリシオとの決戦です。ノワールとルミエルの力を使ってプリキュアとぶつかり合うエリシオですが、プリキュアには敵わず敗北、それでも『無の世界』を作ろうとプリキュアや世界の人々どころか地球までも飲み込む始末。

しかしエリシオはノワールがかつてルミエルからもらったスイーツのキラキラルで作り出した存在。それはエリシオがただの人形ではなく人間と同等であるという事を意味していました。エリシオが世界を無にしようとしたのも、「大好き」という気持ちとそれが反転した「憎しみ」による争いを嘆いたため、つまり「嘆くという感情」があったため。

そんな彼とようやく解り合い、人々のキラキラルを用いて地球を復活、ついにこの戦いに終止符を打ちました。

劇中でプリキュア達が言っていたように、完全に解り合う事は非常に難しい事ですが、だからといって何もかも無くしてしまうとそれは個性を失う事になり、それぞれのアイデンティティがなくなる事になります。個性を大事にしてきた今作のプリキュアだからこそ、殊更そうするわけにはいかなかったでしょう。

仮面ライダービルド 第19話「禁断のアイテム」

グリスとの戦いが激化する中、戦いを煽るかのようにブラッドスタークがそれぞれのハザードレベルを明かし、グリス側は三羽カラスが猿渡のためにと無茶なパワーアップを行い、ビルド側も龍我が戦兎のためを思うのもあってスクラッシュドライバーを使い続けてボドボドボロボロになったり、誰も彼もが誰かを想って自らを省みず戦っています。明確に『戦争』を描いているせいであまりにも痛々しい……。

かつて敵対していたナイトローグこと幻徳は(和解こそしていないものの)味方陣営になっていますし、北都だってあくまで現状敵対しているだけで『悪』ではない。勧善懲悪ばかりではないとはいえ、ストーリーの方向性がガンダムみたいになっていてどうにも辛いです。

宇宙戦隊キュウレンジャー 第46話「希望と絶望のはざまで」

地球を、宇宙を破壊しようとする野望を阻止するため、ドン・クエルボとの決戦です。自身にコンプレックスを抱いているクエルボと、確固たる信念を持って立ち向かうラッキーが見事に対比されていました。

そんなラッキーを貶めようと精神世界に閉じ込めるも、前述の信念と不屈の心がそれも見事打ち破りました。「諦めた方が幸せだ」と嘯くクエルボを否定するラッキーの姿は、まさしく救世主(ヒーロー)。実際、諦める事は楽ではあっても幸福ではありませんからね。

そしてついにドン・クエルボを討ち倒したキュウレンジャー。しかしクエルボに取り憑いていたドン・アルマゲは、今度はツルギの身体を乗っ取りました。更にドン・アルマゲと化したツルギの攻撃からかばうためにショウ・ロンポーまでも散ってしまった上に取り込まれる始末。以前にも本人の分身が言っていましたが、ツルギが乗っ取られた事と同等に完全に倒す事が出来ないのかという絶望感も漂います。