NetHack
Rogueには『ローグライク』という言葉が示す通り、様々な派生作品が存在します。『NetHack』もその派生作品の一つであり、『Rogue』の名を使っていない作品の中では最もRogueの直接発展型と言える作品です。NetHack自体は『Hack』という作品の発展型になり、そのゲーム内容はHackとNetHackではかなり異なるようです*1。
ゲームの目的はRogueと同じくイェンダーの魔除けを手に入れて地上に戻る事ですが、それ以外の点でRogueとの違いは様々です。まず、ダンジョンが単調な構成ではなくなり、幾つかの層に分かれ、時には分岐したり倉庫番の様なパズルライクな構成をした層があったりと実にバリエーション豊かな構造になっています。また、Rogueではイェンダーの魔除けを手に入れるまでは深層に潜り続ける事しかできませんでしたが、NetHackではいつでも前の階層に戻る事が出来ます。各階層の状態は保存されており、再生成される事はありません。イェンダーの魔除けを持っていない状態で地上に出るとゲームオーバーです。
次に、ゲーム開始時に自分の属性(Law - Neutral - Chaos)や職業、種族を選ぶ事が出来るようになっています。これによりダンジョンの攻略難易度が開始時点から変化するようになり、ダンジョン内の様々なイベントも変化するようになりました。このシステムはWizardry等と同じくDungeons & Dragonsの影響が大きいとみられています。
そして、Rogueからアイテムやモンスターのバリエーションが増えています。そのためRogueでは非常に限られた資源をやりくりしながら進む必要があったのに対し、NetHackでは常に持ち切れないほどのアイテムが手に入って取捨選択を迫られたり、やむを得ずアイテムを使ったりするような場面が増えます*2。
Rogueの直接発展型でありながらその感覚はRogueと大きく異なるので、Rogueの禁欲的なゲームプレイに我慢できなくなったら、こちらをプレイしてみるのもいいでしょう。食中毒で簡単に死ねるぞ!
ちなみに、Rogueに存在した、キーボードを駆使したコマンド群はNetHackにもあり、しかもRogueとは微妙に対応しているキーが異なります。まあ、オプションでテンキーを移動用のキーに使う事が出来る分、ある程度直感的に分かりやすくなりましたが。
リンク
NetHackの日本語版であるJNetHackをダウンロードできます。コンソールだけでなく、グラフィカルなインタフェースでプレイする事も可能です(アニメーションはしませんが)。
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