2015-04-14 十行小説「賽の河原」 十行小説 「賽の河原ってあるよな」 「唐突に何を言い出すんだお前は」 「河原で石を積んで塔を作って、積み終える前に鬼が来て壊していく。親より先に死んだ子供がやって、それが出来ると親への供養になるとかなんとか」 「それで、何が言いたい?」 「何か似てるよな、ジェンガって」 「それを今遊んでる最中に言うか」 「必死に積んでいって、崩れると凄く辛い」 「だからそれを今言うなと――」 そして目の前の積み木は崩れた。 お題 無し