魔法少女育成計画
- 作者: 遠藤浅蜊,マルイノ
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2012/06/08
- メディア: 文庫
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友人から布教されたので1巻を読みました。10月からアニメも始まるそうなので知っている人も多いかと思いますが、内容はザックリ言えば『魔法少女+デスゲーム』ですね。
『魔法少女育成計画』というソーシャルゲームをプレイしていた人のうち幾人かが本当に魔法少女として変身できる力を手に入れ、魔法少女として活躍するも途中から「魔法少女が増えすぎたから数を減らすために成績が最下位のものから魔法少女を辞めてもらう」と言われる。そして魔法少女達は「魔法少女を辞める=死ぬ」という事を知り、魔法少女同士の凄惨な戦いが行われる、といった内容です。
(以下ネタバレ有り)
まず読み終えて抱いた感想が『物足りない』でした。
1巻だけでも魔法少女が16人も存在し、そこから生き残りを賭けて戦い合うのでとにかく個々の描写が短い。主人公の立ち位置であるスノーホワイトやリップルは多少他より多いですが、それでもやはり足りない。敢えてなのかはわかりませんが日常パートはほぼ存在しませんし、このバトルロイヤルを仕掛けた黒幕の描写でさえも他と同等でした。余分な描写は無いものの、感情移入しきる前にキャラクターが次々と退場していくので呆気にとられた事も何度かあります。
逆に短いからこそ精神を抉ってくるような描写はほとんど無く、デスゲームな作品にはよくある『心理的な辛さ』が少ないと感じました。戦闘シーンはキャラ数の多さも相まって多く描かれていますし肉体的なダメージ描写も少なくないのですが、小説なので視覚的なエグさはありません(挿絵もグロ描写無し)。
なので自分は、この後に幾つも話があるという点も踏まえて、これは『序章』に位置する話だと思いました。ここから更なる苛烈な物語が待ち受けているという事を教えてくれた話……だと思いたい。早い話が『2巻以降も読んでみたくなった』という事です。「これからどうなるんだ?」という期待ではなく、敢えて物足りなさを感じさせて欲求を生み出す戦略か……!(真偽不明)
そんなわけで自分は友人の布教にまんまと釣られたわけでした。渡されたの約3ヶ月前だけども。