星と猫の数学

ローグライクとストラテジーとマイナー志向で黒猫なでなでしたい

Fate/strange Fake (1)

知人に薦められてとりあえず1巻を読みました。内容は『何者かが聖杯戦争のシステムを真似た偽の聖杯戦争を引き起こす』といったものですが、それ故に引き起こされた意外な事態が幾つもあって楽しめました。

ネタバレ無しで感想を語ると、Fate/stay night(および派生作品)を知っていればいるほど意表を突かれる内容*1で、かなり引き込まれました。しかも1巻時点ではまだ序章にしか過ぎないという、これから壮大な物語を展開するぞというパワーも見られました。解説で原作者の奈須きのこ先生が「プロットでは5巻予定となっていたけど、それで終わると思っているのか!」とツッコミを入れていましたが、1巻時点でコレなので5巻で終わるとは読者も思っていません。一体どの様な展開が待っているのか、どの様な着地をするのか、想像がつきませんしワクワクしますね。

(以下思い切りネタバレしているので、作品を読んだ人のみ見るようにしてください)

今作は『偽の聖杯戦争』が舞台となっているのですが、それ故に召喚されるサーヴァントもそれを使役するマスターも本筋では考えられないような人物(存在)がいるのが特徴ですね。例えばバーサーカーなのに狂暴化しない上に喚ばれたのは都市伝説のような存在である『ジャック・ザ・リッパー』だったり、そのマスターはロード・エルメロイII世の教え子でありながら底抜けのポジティブシンキングさを持つ魔術師らしくない天才魔術師だったり、ライダーはそもそも人ですらない『ペイルライダー』でそのマスターは意識不明の少女だったり……。上にも書きましたが、Fate本筋を知っている人ほど驚く内容ですね。逆に言えば、今作からFateシリーズに関わるのは非推奨と言えますが。

それらも驚きですが、何より表紙にも描かれているギルガメッシュが、盟友であるエルキドゥがサーヴァントとして喚ばれた事を知るやいなや全力でエルキドゥと戦うという展開には驚きました。『慢心王』とも揶揄されるあのギルガメッシュが本気を出すと、並大抵の英霊では敵いません。相手が互角の力を持つとわかっているエルキドゥだからこそ本気だったのでしょうが、それがいきなり聖杯戦争の第一戦となったわけだから、この戦いがただ事ではない予感をさせます。

しかもラストは偽の聖杯戦争では存在しないはずのセイバーが召喚されるシーンで、その上立ち会ったのはFate/Prototypeの主人公である沙条綾香(今作ではアヤカ・サジョウ名義)だったりするから、引きもバッチリ。

陰謀も渦巻くこの聖杯戦争ですが、Fateシリーズのストーリーを考えると更に色んな意味で苛烈な事態がありそうで気になります。

*1:大量の英霊が召喚できるスマホゲーム『Fate/Grand Order』も意表を突く英霊が出てくるといった事がありますが、それとはまた別のベクトルになります。