星と猫の数学

私を退屈から救いに来た、夢のヒーロー

ゲゲゲの鬼太郎 第2話

前回のラストに鬼太郎を射貫いた矢には逆五芒星が刻まれており、地獄に通ずる何者かの仕業らしいという所まではわかりましたが、結局誰が何の目的で行ったかは不明のままです。

その事はとりあえず隅に置き、今回は見上げ入道によってアイドルのライブ中に大量の人々が行方不明になるという事件が発生。その事件を調査するために鬼太郎達が動き出しました。

今回は鬼太郎ファミリーの顔見せおよび猫娘が今作でもヒロインおよびパートナーとして活躍するという面を見せてくれた回でした。猫娘の性格がクールになっているとは説明されてましたが、これどう見ても(デレ要素が小さくとも破壊力抜群な)ツンデレだ! さらにまなとは鬼太郎を巡ってのライバル関係……と思いきや、何だかんだで助け助けられの様相があったためまなが猫娘を「ねこ姉さん」と慕うような仲になっていました。多方面の需要を満たすとは。

妖怪には立ち向かえないと思われていたまなが、最後の最後に人間故に見上げ入道を消し去るための役割を担っていた展開は見事。これなら「妖怪と戦うには危ないから関わってはいけない」として話から関われなくなる問題を解決できるのでいいですね。今後も人間という存在を武器にして鬼太郎達の手助けをしていってほしい所。

登場妖怪

『見上げ入道』

夜道に小僧のような姿で現れる、あるいは笹がざわついて気配を見せる。前者の場合は徐々に大きくなっていくため最後には目撃した者がひっくり返る。後者の場合は放置していると竹が倒れてきてケガをしてしまう。どちらの場合でも「見上げ入道、見越した」と呪文を唱える事で消える。

参考図書:『決定版 日本妖怪大全』(著:水木しげる

今回の見上げ入道は概ね伝承通りです。空気を操ったり5万人の人間を霊界に捧げる事で顕現するといった設定は独自ですが、伝承にもある「見上げ入道、見越した」という呪文は今回において重要な役割を担っていました。劇中では「人間が」としていましたが、これはそもそも伝承だと妖怪同士が巡り会うなんて事がないからなのでしょうね。